子供の水泳の指導方法~指導する相手を見ることが重要

子供に水泳を教える時、その指導方法はたくさんあります。

中でもとても大切な事は水泳以外の部分にあります。


1.子供に水泳を教える時に必要なもの

子供に水泳を教える場合、受講生である子供の年齢、体力、泳力などと言った一般的なことだけでなく、受講生の人数や、複数受講生がいる場合は各々の性格や生活パターン、家族構成まで必要な情報として挙げられます。

「家族構成っている?」と思われるかもしれませんが、私はプロの水泳指導員でやってきて、指導員として大切なのは「その子を見る」という事を教わりました。

何十人いたとしてもできるだけ各々の将来に役立つような水泳指導がしたかったのと同時にクラス運営をしないといけないので、まずクラス全体を大まかに把握するのに役立ったのが「兄弟で何番目の子か」という情報を仕入れておく事です。

子供は子供なりの世界やプライドがあります。

それに媚びることはありませんが、傷つける必要もありません。

子供ですからすぐルールやマナー違反をしますのでその度に叱らなければなりません。

しかしながら媚びず、傷つけず、的確に叱るというのを一律ではできないので、各々に合わせて微妙に変えていきます。




その時の一つの目安になるのが家族構成=何番目の子かという事です。

同じ言葉でも、第一子は何も感じなくても末っ子はかなりショックだったりしますし、その逆もあったりします。

また、お母さんが現在妊娠中だったり、看護師さんなど夜勤がある人の子供だったりすると感情は敏感になっていたりするので、ちょっと余分に気を使ったりなどほんの少しずつ変えていきます。

そのために色々な家庭内の環境の情報を把握しておく事は、個々の指導をより充実させるために必要な情報だと思います。


2.子供の水泳指導方法

それらを踏まえ、初めて子供の水泳指導方法を考える事になります。

まずはスイミングクラブなどでよく行われているパターンの子供の水泳指導方法をご紹介致します。


1.スイミングクラブでの水泳指導内容

ここではプールに初めて来た子供を想定した水泳指導内容をご紹介します。

各クラブによって少し違う場合があるかもしれませんが、それほど大きな差もないと思いますので、これから子供をスイミングクラブに行かせようかと思っているけど、練習の内容がよく分からないから不安だ、という保護者の方は参考になさって下さい。

今から記載する内容は私が勤めていたクラブで実際にやっていた内容です。

まずは大まかな流れから記載致します。

①準備体操 挨拶

②シャワー

③プールサイドに座ってのバタ足

④プールに入って、顔を洗ったり、浸けたり、潜ったりなどの水慣れ

⑤指導員と手をつないで足から飛び込む練習とそのまま潜ったり浮いたりしながらの息継ぎの練習

⑥壁を持ってのバタ足

⑦ビート板やヘルパーなどの補助道具を使ったバタ足の練習

⑧ヘルパーを使い、指導員が補助をしながらの背浮きの練習

⑨プールサイドにあがって、再び腰かけた状態でのバタ足

⑩シャワー 挨拶 解散

となります。


2.水泳指導の内容とその意味

次は上記の内容のポイントをご説明します。

プールに初めて来た子供という想定で考えると、今日この中でまず大切になってくる項目が②シャワーです。

このシャワーの仕方で、その子の水に慣れてる具合と家庭環境と性格を大まかに把握する事ができるので、それを指導内容に反映させていきます。

プールを利用する際には体を清潔にする事の重要性、プールに入る前の第一段階の水慣れ、などという意味でシャワーは指導員が時間を掛けて行います。

シャワーをしない事にはどんなプールでも利用する事はできませんので「今日は嫌がってるから今日だけこの子供はシャワーはパスしてプールに入ります」という事はしません。

指導の中には公共ルールの指導という事ももちろん入っていますので、シャワーは必ずさせます。

もしその子供が小学生以上でシャワーを極端に嫌がるようでしたら、家庭では、ほぼすべての事柄に関して嫌がる子供の言いなりに家族が立ち振る舞っていて、かなり甘やかされている事が想像できます。

次に大切なのは⑤の潜ったり浮いたりしながらの息継ぎの練習です。

足がつかない所でもいったん潜って底を蹴って浮上し、そして息継ぎをするという行為を繰り返し行う事は、泳力に関係なく呼吸を確保できる方法となり、命をつなぐための手段になります。

泳げない段階ではまずこれだけを覚えておけば、一般的なプールでしたら場所が変わっても呼吸が確保できるようになるので、自力で危険を回避できるようになります。

泳ぐよりもっと大切な事は命を守る事ですので、その事をこの段階でしっかりと指導する事になります。

あとの項目ももちろん大切ですが、この対象者に関してはこの2つがメインとなり、その他は現時点では出来ても出来なくても特に問題はありません。


3.上達するのは

もちろん水慣れの具合や泳力、持久力の向上具合などを見ながら指導内容は刻々と変わっていきますが、以上が一般的なスイミングクラブでの子供の水泳指導方法の一連の流れになります。

ご家庭で保護者の方が子供さんに家で水泳を教えたいんだけど、具体的に何をすればいいか分からない、という方はぜひ参考になさってみて下さい。

しかし家庭内であっても個々の個性を見てあげて下さい。

一番大切な事はそこにあります。

ここで間違われ易いのが「個性を見る」のであって「個人を見る」のではないという事。

兄弟の場合、兄は兄であり弟は弟で、それは生涯変わらない事。

兄が弟の面倒をみて当たり前ですし、弟は兄に気を遣うのも当たり前です。

兄弟でも個人だから、と能力主義になってしまうとバランスが崩れます。

たとえ弟の方が上手くても兄が「俺が兄貴だから俺が先に行く」と言うなら先に行かすのもいいでしょうし、それで弟が兄に気を遣いながら、どうすれば兄の気分を害さず、それでいて自分も満足できるように練習できるか、と考えさせるのも有りだと思います。

そこら辺は本人同士に任せて、親は傍観するだけで十分かと思います。

指導する側は個性をよく見て、そこから上達の糸口を見つけてあげるのが仕事ですので。

しかしこの子供の水泳指導方法で最も上達する人がいるのですが、それは指導する側の人です。

人の指導をすることで理論的によく理解が深まり、自身の上達につながる方は非常に多いです。

自身の上達の為に子供さんを指導してみるのも面白い方法かもしれませんね。

但し、くれぐれも理論だけの上級者にはなられませんように。







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