平泳ぎの手の動かし方を工夫して快適な泳ぎ方を探そう

平泳ぎの泳ぎ方は近代4泳法の中で最もルールが厳しく、その手の動きもなかなか難しいので多くの方が難儀していらっしゃるようです。

今回は平泳ぎの正確な手の動きではなく、なかなか上手くいかない方のよくあるパターンをピックアップして快適な平泳ぎにつながる方法をご紹介します。


1.カエル泳ぎと平泳ぎ

まったく泳げない人が海やプールでまず一番初めにする泳ぎが顔を上げてのいわゆるカエル泳ぎです。

そこから水泳を続け、更に上達を目指してレッスン等を受講するようになり、ある程度泳げるようになってくるとカエル泳ぎと平泳ぎが違うものと理解し始め、興味が出てくるにつれ平泳ぎというのは結構難しいんだというのが分かるようになってきます。

まったく泳げなかった時に一番初めにしたのは平泳ぎっぽいカエル泳ぎだったのに、泳げるようになると一番苦手なのは平泳ぎという人も割と多いです。

その大きな理由の中に「手のかき方が分からない」とか「手をつけると遅くなる」といった手が絡む理由が多々挙げられます。

平泳ぎの泳ぎ方、中でも手のかき方はどのようにすればいいのでしょうか?


2.平泳ぎの手の動かし方を工夫した泳ぎ方

平泳ぎは近代4泳法の中で最も制限がたくさんある泳ぎ方で、もちろん手に関するルールもたくさんあります。

そして個人の泳力レベルや身体状態によっても手のかき方は若干変わってきます。

なのである程度のパターンに当てはめて平泳ぎという泳ぎ方の手の部分を見ていきたいと思います。

共通事項として平泳ぎのキックはビート板を持って顔を上げた状態でスムーズに25M泳げるものとします。


1.平泳ぎの手① 初心者編

目の前に自分の肩幅くらいのビーチボールがあると思って下さい。

そのボールのてっぺんに両方の掌を乗せ、そのまま左右対称にボールの外側を撫でるように手を降ろすだけです。

これから平泳ぎの手の練習を始める方、手のかき方が今一つ分からない方はまずこの泳ぎ方から始められると分かり易く、後々便利なのでお勧めの方法です。


2.平泳ぎの手② 手をつけると平泳ぎのスピードが遅くなる人編

通常手を肩幅ぐらいに開きそこから下に押さえるようにかきますが、下には押さえずそのまま水平に円を描くようにして下さい。

イメージとしては大きなテーブルが目の前にあり、左右の手に1枚ずつ持った布巾で両方とも外側に円を描くようにそのテーブルを拭く感じです。

手をつけたらスピードが遅くなるのは、手のかき方よりも他の原因の方が要素的には強いと思われますので、この手の動かし方は「水をかくかき方」ではなく「少しでも手で生じる抵抗を減らす動かし方」という事になります。

原因は色々あるのでこれだけではスピードに乗って泳げるという事にはなりませんが、試しにやってみて「上手くいけば儲けもの」程度の感覚で試してみて下さい。


3.平泳ぎの手③ タイミングが合わせにくい人編

顔を上げて(腰が痛い方は顔付けで)バタ足無しで犬かきを泳ぎ、その時の手の動く範囲、動かしている大きさなどを、時々顔を浸けて目で見て確認したり、感覚的に覚えて下さい。

次に平泳ぎを泳ぎますが、その犬かきの時に動かした範囲と大きさで手を動かすようにします。

イメージとしては犬かきを両手同時に行うような感じです。

タイミングが合わせにくい大きな要因の一つは「大きくかき過ぎ」というのがありますので、まず手を狭い範囲でかくようにすると割と合わせ易くなります。

「狭くかけばタイミングが合うか」と言えばそうとも限りませんが、大きくかけば戻す時間もそれだけかかるという事は間違いないという事を認識しておいて下さい。


4.平泳ぎの手④ 五十肩の人編

これは整形外科で五十肩=加齢による肩関節周囲炎と診断された方限定ですので、「五十肩っぽい」と自己判断された方は、まず病院で診断を受けてからにして頂かないと悪化する可能性がありますのでご注意下さい。

肩が痛くない範囲で腕をできるだけ真っ直ぐ伸ばし、そのままふすまを肩幅よりちょっと狭いぐらいのところまで左右に開くように動かします。

そして同じくふすまを閉じるように戻して下さい。

五十肩は特定の角度で痛みが出て、手に負荷が掛かると更に痛く、クロールやバタフライなどの水上リカバリー動作は強い痛みを感じるため、治るまでほとんど泳げない泳ぎ方ですが、肩に痛みを感じにくい平泳ぎは五十肩の人にも人気の泳ぎ方です。

しかしたまにその平泳ぎでさえ痛いという方がおられます。

五十肩のストレス解消のために水泳をしに来たのに泳げる種目がなくなるとなると余計にストレスがたまりの悪循環になり、心身ともによくありません。

せっかくですので動かし方を工夫して、少しでも水泳でストレスを解消して頂ければ嬉しいので、痛みの具合をみながら、くれぐれも無理のない範囲で試してみて頂ければと思います。


3.似て非なるもの

記載した手の動かし方は平泳ぎの泳ぎ方のルールに抵触しない範囲ですのでその辺りは心配なさないで下さい。

ルールには抵触しませんが一般的な教科書通りの動かし方ではなく、色々な状態に当てはめて、それを改善に導くような、また快適に動かせるような方法ですので、これが正確な平泳ぎの手の動かし方でもなく泳ぎ方でもありませんので、予めご承諾下さい。

先程記載した状態が改善されましたら、本やインターネットで調べるなり、通っておられるスイミングクラブの指導員に教えてもらうなりして頂き、正確な動かし方を覚えて頂き、平泳ぎの上達を目指して頂ければと思います。

泳げなかった時よくやっていたカエル泳ぎは平泳ぎと似て非なる泳ぎ方。

しかしカエル泳ぎをしていた頃の方が平泳ぎの泳ぎ方に悩んでいる今より笑いながら泳げていたような気がします。

似て非なるのは、実は自分自身の水泳に対する気持ちなのかもしれません。

[hira]

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