苦手意識を克服するには | 背泳ぎを泳ごう

背泳ぎが苦手な人に「体を力を抜きましょう」というアドバイスはよく見かけます。

でも体の力を抜く前に、もっと奥の方にある力を抜くことが先決なのです。


1.背泳ぎが苦手には苦手なりの理由がある

水泳はまだまだ初心者だけど、クロールもそこそこ上達してきたら今度は背泳ぎも上達できるように、と頑張る人は多いです。

しかしこれがなかなか上達しない。

そして、よくよく考えると背泳ぎは苦手だった、と思われる方は少なくありません。

背泳ぎが苦手なのは苦手なりの理由があります。

その代表的な理由をピックアップしてみました。


1.背泳ぎが苦手な理由① 水自体が苦手

クロールという泳ぎ方をそこそこ上達されている方は、水にもそこそこ慣れたと思われている方が多いですが、クロールがそこそこ泳げることが必ずしも水に慣れている事とは限りません。

水泳技術の習得と水に慣れているかどうかを一緒に考えるのはお勧めできません。

それはクロールという泳ぎ方に慣れただけなのです。

水が苦手なことを今一度体で認識するためにも、潜ってみたり、逆立ちになってみたり、でんぐり返ししてみたりしてみましょう。

すんなり出来ないようでは、まだ水自体が苦手である要素が残っています。

そんな場合は、もっともっとたくさん水遊びをされる事をお勧めします。

もっと気楽に水と触れ合い、「自分はもうクロールは泳げるのだから」と自分の中の技術面のハードルを自分で上げる必要はないのです。


2.背泳ぎが苦手な理由② 過去に恐怖体験がある

頭では慣れていても体が水に慣れていない場合、背泳ぎはなかなか上達しません。

その大きな要因の一つに、過去の恐怖体験が絡んでいる場合が多にしてあります。

「子供の頃、溺れた経験がある」という場合は自分でも納得し易いのですが、「背泳ぎで鼻に水が入って痛かった」とか「背泳ぎで沈んで、なかなか浮いて来なかった」という一見些細な出来事でも、自分の体にとっては十分大きな恐怖体験になり得ます。

いずれにせよ、一度体験した「痛み」や「恐怖」の記憶というのは、そうそう無くなりはしません。

自分にとって「背泳ぎのどの場面が一番苦手なのか」という事をもう一度よく検証し、そこを自分で把握してあげないと、体の力みや硬さはなかなか取れません。

力みや硬さがあるうちは体が浮きにくいので、背泳ぎの上達は難しいです。

まずそこを自分自身で把握するところから始めてみましょう。


3.背泳ぎが苦手な理由③ 自力で頑張ろうとし過ぎる

「クロールが出来たんだから背泳ぎぐらい」と、自力で頑張ろうとされる人がおられますが、そもそもそれ自体があまりお勧めできません。

背泳ぎが苦手な理由は先程の2つ以外にもたくさんあると思いますが、そもそも苦手意識があるうちは自力でどうにかしようとしても、さほど苦手さは変わりません。

もちろん長い目で見ればいずれは克服できる事なのですが、苦手を克服する前に背泳ぎの練習に対するモチベーションが下がってしまうケースがほとんどです。

手っ取り早いのは指導員についてもらう事です。

指導員は対象者の泳力向上より安全確保を優先します。

つまり指導員がいる場合、決して溺れる事はないのです。

その安心感をまず自分に与えてから練習を始めた方が練習の効率は格段に良くなります。

自力で頑張るのが悪い事ではなく、苦手意識があるうちはまだその段階ではないという事を自分に言い聞かせてあげた方が、練習効率は良くなるし、何より安全が確保されているので水泳自体が楽しめる事につながるので、個人的にはとてもお勧めしたい方法です。


2.体の前に心の力を抜く事が大事

背泳ぎが苦手でなかなか上達しないという方に対し、「体の力を抜いて」とか「まずしっかりと浮くところから始めて」というアドバイスをよく見かけますが、体の力が抜けないから困っているし、浮けないから苦手なのです。

なぜ私がそう言い切れるかと言うと、私自身が背泳ぎが苦手だったからです。

先輩方が一生懸命、体の力を抜いて、とかアドバイスして下さるのは有難かったのですが、内心「それが出来れば何も問題ないんだけどな・・・」と思っていました。

じゃあ何故体の力が抜けないかと自分の背泳ぎを分析したら、その根本にあるのは技術論ではなく精神論だというところに辿り着きました。

「人は思ったり考えたりしている事が行動に出る」とよく言いますが、水泳でも同じ事。

背泳ぎに対する心の引っかかりがある人は、どんな技術論を唱えても、いつまで経っても解消ないので結果的に上達は見込めません。

心の力を抜く方法で一番手っ取り早いのは「認める事」です。

自分が思っているより自分はまだ水が怖いんだ、背泳ぎが怖いんだと認めるところから始めてみて下さい。

怖い部分を認める事であなたに一番合った解消方法がきっと見つかりますよ。

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