平泳ぎがパッとしないのは手足のコンビネーションのずれだけじゃない
平泳ぎのキックが出来て、手もまあまあいい感じになってきて、そしてだいたい次につまづくのは手足のコンビネーションっていうのがよくあるパターンのようです。
今から記載することが「一体いつになったら平泳ぎができるようになるの?」と不安な方に「もうすぐで出来るかも」と思って頂けるためのヒントになれば幸いです。
1平泳ぎの手足のコンビネーションとは
平泳ぎは1回キックして1回手をかいてその間に1回呼吸を入れる泳ぎ方です。
平泳ぎの手足のコンビネーションとはどのタイミングで手をかいてどのタイミングで足を蹴るかというのをいかに上手い具合にまとめるか、みたいな感じのことです。
手足のコンビネーションが上手い具合にまとまらないと、ちょっとしっくりこない感がずーっと続く平泳ぎとなり、簡単に言うと「パッとしない平泳ぎ」が25M続き、なかなか上達した実感が沸かない状態が続くことになります。
2.パッとしない平泳ぎの原因と解決方法のヒント
ここでは正確な手足のコンビネーションのご紹介ではなく、よく見かけるパッとしない平泳ぎの原因と解決方法のヒントをご紹介します。
1.パッとしない平泳ぎ① 手と足が同時に動く
このパターンは最初から手足のコンビネーションのタイミングがずれている状態ですが私はこの平泳ぎを勝手に「アコーディオン泳ぎ」と呼んでいます。
手をかいた時に足を引くような形になり、その形はまるでアコーディオンそっくりだから。
このパターンの方は原因を深く考えるより、上半身と下半身を交互に動かしてみるところから始めると分かり易いと思います。
やり方はいつも通りの手と足の動きでいいのですが、完全に交互になるように手の動ぎと足の動きの間に少しでいいので蹴伸びを入れるだけです。
少なくともアコーディオン状態にはならなくなるので、それをきっかけにタイミングを取るようにされると比較的分かり易いです。
2.パッとしない平泳ぎ② だんだんテンポが早くなる
急いで泳ぎたい訳でもないのに何故かだんだんテンポが早くなってしまうパターンの平泳ぎ場合、手足のコンビネーションが原因と言うよりも息継ぎのあと毎回きちんと水平姿勢に戻っていないことが考えられます。
「だんだん」というのがポイントで、だんだんという事は徐々に体が立ってきてる事が想像できます。
体を立たせるのに手っ取り早い方法は前を向く事。
つまり泳いでいる時に前が見えているはずです。
解決方法のヒントとしては息継ぎの直後はおへそか爪先が見えるくらい頭を入れること。
体を立てる方法が顔が前なら浮かす方法は顔が下、それもすごく下、具体的には頭頂部が水没する位置となりますので、おへそか爪先が見えるくらいの位置でしたら頭頂部は完全に水没してるはずです。
次の息継ぎがありますので見るのは息継ぎの直後だけで結構です。
あとはタイミングを見計らってそれとなく少しずつ顔を前に向けて次の息継ぎにつなげるようにしてみて下さい。
3.パッとしない泳ぎ③ 泳いでる最中に止まる感じがする
非常に多く見受けられるパターンで、尚且つ自覚がない方が多いパターンですが、自覚が出ない理由としては「特に困った事も無く、とりあえず前に進んでるから」というもので、人に指摘されたり条件付きで泳がされたりした時に初めて自覚される方が多いです。
その条件というのは「25Mのストローク数を〇回(普段の回数より3回くらい少ない回数)で泳いで下さい」と言われた時。
その指定の回数で泳ごうとした時、当然すんなり泳げず、そこで「そう言われてみれば」と気づく方が多いです。
止まる感じというのはいわゆるブレーキがかかっている感じで、具体的に言うと息継ぎの時の手が胸の前で拝んだような形の時ちょっと一服してしまうとそこでブレーキが掛かり易いです。
平泳ぎの休憩を入れるとするならば蹴伸びになっている時で、わざわざ体が一番抵抗を受け易い息継ぎの格好の時はやめておいた方が得策です。
解決方法のヒントとなるのは平泳ぎの手は息継ぎの拝んだような格好のところは素通りする事。
そうすると前に伸ばす時間が長くなり、必然的に蹴伸びも時間も長くなり、手足のコンビネーションは自然に落ち着くタイミングに落ち着くようになってき易いです。
平泳ぎは蹴伸びで伸びながら泳ぐ泳ぎ方になるので、この方法でやると先ほどの回数制限がついた泳ぎも出来き易くなってきます。
少し意識するだけで自分がどうなっているのか分かるようになるので、ぜひ自分自身の泳ぎをチェックされると面白いですよ。
3.「パッとした」と感じる感覚がとても大切
この平泳ぎのパターンは本当によく見かけましたし、いまだによく見かけるパターンですので、今回は今まで私が実際に生徒さんに行ってきた解決方法をご紹介しました。
もちろんすんなり解決される方もおられれば、また別の角度から違うやり方をしないといけない人もおられましたけど、どのようなパターンの方でも平泳ぎの手足のコンビネーションが上手くいかない最大要因は蹴伸びができていないということです。
手足にまったく原因がないとは申しませんが、その原因さえもやはりストリームラインであり蹴伸びです。
平泳ぎがどうもパッとしない方はぜひ今一度水泳の基本に返り、ストリームラインの見直しと蹴伸びの練習を取り入れて、平泳ぎのみならず水泳全般の上達につなげて頂き、早く自分の中の「パッとする」感覚に辿り着いて頂ければと思います。
生徒さんに「今の平泳ぎ、ちょっとパッとしなかったけどどうだった?」と笑顔で聞かれた時、私も笑顔全開で返します。
「そうですねぇ、自分でパッとしてないと感じているうちは傍から見てても十分パッとしませんよ~」って。
[hira]