ルールを把握して反則を防ぐ | 背泳ぎを泳ごう

せっかく一生懸命泳いだ背泳ぎでも反則があっては苦労も台無し。

まずルールをしっかり把握して、反則のない泳ぎを目指し、更なる背泳ぎの上達をめざしましょう。


1.背泳ぎの反則を防ぐために

公の大会はどんな種目であれ競技規則が存在し、その競技規則の範囲内で個々の力や技を競い合うのがスポーツ競技大会です。

もちろん水泳も同じ事。

いくら上達しても反則の泳ぎでは意味がありません。

今回は背泳ぎを取り上げ、競技規則を把握することで、とりあえずは反則の無い背泳ぎを目指したいと思います。

以下に記載する背泳ぎの競技規則は公益財団法人 日本水泳連盟 競泳競技規則より抜粋したものを掲載致しました。


1.背泳ぎの競技規則① スタート

「出発合図がなされる前、競技者はスタート台に向き、両手でスターティンググリップを持っていなければならない。排水溝に足を掛けたり、排水溝の縁に足の指を掛けてはならない(プールの 縁、タッチ板の上端についても同様とする)」

水に入った後の「用意」の姿勢の部分です。

壁の方を向いてスタート台のところにあるバーを両手で握って、足は壁につけましょう、という事になります。

自然に行えば反則の形にはなりにくい部分です。

しかし、背泳ぎのスタートで失敗し易いのが壁を蹴る時に足が滑ってしまう事が多いので、ついプールサイドとかに指をひっかけたくなるけど、それをやると反則になりますので気をつけて下さい。


2.背泳ぎの競技規則② 泳いでいる時とターンの時の体の向き

「折り返し動作中を除き、競技中は常にあおむけの姿勢で泳がなければならない。あおむけの姿勢とは、頭部を除き、肩の回転角度が水面に対し90度未満であることをいう」

泳いでいる最中の部分です。

これも普通に背泳ぎを泳いでいれば特に反則にはなりません。

しかし背泳ぎがだんだん上達してくるとローリングが入ってくるようになるので、ローリングはしてもいいけど、おへそや肩が真横より下を向いたら反則ですよ、という事です。

ターンの動作に入りかけのところや、ターンしてる時は真横より下を向いてもいいけど、ターンが終わって壁を蹴る時には、おへそや肩は真横より上を向いておかないと反則になりますよ、という事です。


3.背泳ぎの競技規則③ 泳いでいる時と壁を蹴ってからの体の位置

「競技中は泳者の体の一部が常に水面上に出ていなければならない。折り返しの間およびスタート後、折り返し後の壁から15m以内の距離では体が完全に水没していてもよいが、壁から15m地点までに、頭は水面上に出ていなければならない」

泳いでいる最中と壁を蹴ってからの部分です。

スタートやターンで壁を蹴った後、壁から15Mのとこまでの間で必ず浮いて頭を出してね、という事です。

その後、泳いでいる最中は、いつも必ず体のどこかが水の上に出てないと反則ですよ、という事です。

つまり背泳ぎで仰向けになってるとは言え、潜りっ放しは反則です、という事。

顔を出して息継ぎをしてるので、普通に泳げば反則にはなりません。


4.背泳ぎの競技規則④ ターン

「折り返しを行っている間に、泳者の体の一部が自レーンの壁に触れなければならない。折り返し動作中は、肩が胸の位置に対して 垂直以上に裏返しになってもよく、その後はターンを始めるために速やかに一連の動作として、片腕あるいは同時の両腕のかきを使用することができる。足が壁から離れたときには、あおむけの姿勢に戻っていなければならない」

ターンの部分です。

ターンする時は自分のレーンの壁を手でタッチするなり、足で壁を蹴るなりしてからターンしましょう。

壁の手前で向きを変えて、壁に触らないまま折り返して戻ってきては反則です、という事です。

ターンはクイックターンでもタッチターンでもどちらでもいいです。

クイックターンする時に、壁の手前でうつ伏せになるのは構いません。

そのうつ伏せになる時、うつ伏せになる流れで片手をかいたり、両手を同時にかいたりするのは構いません。

しかし一度うつ伏せになってしまったら、もううつ伏せになる流れは終わってる事になるので、それから先はもう手をかいたらダメですよ、という事です。

これらはあくまでもうつ伏せになるための一連の流れの動作になりますので、一度うつ伏せになってしまったら手も足も動かさないのが基本です。

そしてターンの後、壁を蹴る時は、おへそと肩が真横よりも上を向いている仰向けの状態に戻っておいて下さい、という事です。


5.背泳ぎの競技規則⑤ ゴール

「ゴールタッチの際、泳者はあおむけの姿勢で自レーンの壁に触れなければならない」

ゴール部分です。

ゴールで壁にタッチをする時は仰向けのまま壁にタッチしてね、という事です。

普通に背泳ぎを泳げば自然と手でタッチするので、それで問題ありませんが、仮に頭でタッチしても反則にはなりません、という事です。


6.背泳ぎの競技規則⑥ 全体の流れ

背泳ぎ・メドレーリレーのスタートは水中から行う。

1.審判長の1回目の長いホイッスルによって競技者は速やかにプールに入る。

2.2回目の長いホイッスルによって故意に遅らせることなくスタートの位置につく。

3.全ての競技者が静止したら、出発合図員はスタートの合図をする。

4.出発合図の前にスタートした競技者は失格となる。

失格が宣告される前に出発合図が発せられていた場合、競技は続行し、フォルススタートした競技者は競技終了後失格となる。

出発合図の前に明らかにフォルススタートしたと見なされる場合は、出発合図はせず、その競技者を失格とする。

他の競技者については、元の位置に戻り再出発をする。

その場合、審判長は長いホイッスル (背泳ぎの場合は2回目の長いホイッスル)から出発の手順を繰返す。

スタート部分の全体の流れになります。

「ピ、ピ、ピ、ピ、ピー」と5回笛が鳴り、5回目の「ピー」の長い笛がなったらプールに入ります。

プールに入ったらもう一度「ピー」と長い笛が鳴るので、なったら素早くスタートの構えをしましょう。

「よーい」って言われたら構えて、その状態で静止します。

その後のスタートの合図に合わせてスタートしますが、合図の前にスタートしたらもちろんそれは反則になります。

でも、もうスタートした後で反則が分かっても、背泳ぎはそのまま続行します。

そしてゴールした後で反則が確定する事になります。

もし、スタート前に反則した事が確定した場合は、反則した人以外の人は、プールに入ってからの長い笛のところからやり直し、ということになります。

という事です。


2.ギリギリのところ

このルールの範囲内で泳げは背泳ぎは反則にはなりません。

簡単に言えば、当たらず触らず、普通にやっておけば反則になる事はないのです。

しかし更なる上達を目指している方、特に世界大会レベルの方は、厳密に言えばどの人も反則ギリギリのところを泳いでいます。

それだけ上達への熱意が半端ないからとも言えます。

これは水泳だけに限った事ではなく、どの分野においても、日々その上達を目指す人は反則ギリギリのところでしのぎを削っているのだと思います。

一般の水泳愛好者ならそこまでやる必要はないにしても、その心意気だけは見習いたいものだと感じます。

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