背泳ぎの首が痛い~火に油を注ぐ理由とは?
背泳ぎが苦手な人はたくさんおられ、その苦手な理由の一つに「首が痛いから」というのがあります。
それは初心者に限らず、まあまあ泳げる方でもそうおっしゃられるは少なくありません。
1.背泳ぎの時だけ首が痛い
背泳ぎで首が痛い方の泳力レベルとしては、背泳ぎを覚え始めた方からだいぶん泳げるようになった方まで結構幅広くおられるようです。
しかし首が痛いと感じておられる方、正確には「背泳ぎで首が痛い」ではなく「背泳ぎの時だけ首が痛い」ではありませんか?
首が痛い原因は一体なんでしょう?
2.背泳ぎだけが
初心者の段階で首が痛くなるのは何となく想像はつきますが、水泳がある程度上達された方でも背泳ぎの時だけ首が痛いという方は割と多いです。
初心者の背泳ぎで首が痛い方の大きな理由は、もちろん仰向けに慣れていない事で生じる肩周辺の筋肉の緊張、いわゆる肩が凝った状態です。
しかし一通り水泳は上達した域に達した方、少なくとも個人メドレーの練習を始められた方でも背泳ぎで首が痛いという方がおられます。
いい加減上達しているにも関わらずまだ首が痛いのはなぜかを考えてみましょう。
1.そこそこ泳げるのに背泳ぎで首が痛い理由①
そこそこ泳げる時期で自分の泳力にも少し自信がついてきたこの頃は、形もそれなりの泳力レベルに応じた形をしてみたくなったりします。
オリンピックの映像を見ると泳いでる選手は顎を軽く引いたような状態になっているように見えます。
それをこの段階でついやってみたくなるのですが、初めはまあそこそこいい感じに仕上がります。
気を良くして何回か泳ぐのですが、そのうちに首が痛くなってきます。
原因は頭を持ち上げて顎を引いているので、頭の重さが首に掛かっているから。
オリンピックに出られるような方は、顎を引いているというより頭頂部が動かないように頭部を固定するような感じで泳がれています。
そして頭が少し持ち上がっているように見えるのは、頭を持ち上げているのではなくキック力が強いために上半身が浮き易くなっていて、その結果頭が少し持ち上がっているように見えてしまうためです。
顎は引いて頂いても結構ですが、頭は持ち上げないのがポイントです。
2.そこそこ泳げるのに背泳ぎで首が痛い理由②
そこそこ泳げるレベルになると個人メドレーの練習も入ってくるようになります。
この個人メドレーの練習の際、背泳ぎの時首が痛いという方も割とおられますが、その原因の一つは「背泳ぎのゴールタッチとターンで緊張している」というのがあります。
個人メドレーは今まで練習して培ってきた泳法をすべて一人で泳ぐものですが、今までの各泳法における練習を振り返ってみて下さい。
背泳ぎ以外はすべてうつ伏せの種目なので、ゴール地点が目で確認でき、ゴールタッチも容易にできましたが、背泳ぎはゴール地点を目で確認しにくく、そのタッチまでできた練習回数における割合は、他の種目に比べて少ないはずです。
レーンにおける他の泳者との兼ね合いが大半の理由を占めますが、自分自身の中における理由としては「あと5Mですよ」という旗が見えた時点で「やれやれ」と思い、そこから先は積極的に泳ぐ努力はあまりされてこなかったのではないですか?
おそらく大半の方がそうだと思いますが、その結果背泳ぎでのゴールタッチにあまり慣れてなく、いざ個人メドレーでゴールタッチ地点まで泳ぎ、更にターンまでしないといけないとなったら、バタフライで折り返した時点から緊張は始まっていますので、当然のように肩は凝ると思います。
とりあえず普段の背泳ぎだけの練習の時ゴールタッチ地点まで泳がれ、それに慣れて頂くのがポイントです。
3.火に油を注ぐように
初心者がなかなか上達しない理由もだいだいパターンが決まっていますが、そこそこ泳げる人になってもそこから更に上達を目指す時つまづくパターンもだいたい決まっています。
今回は具体的にそこそこ泳げる方のつまづきポイントと解消法をご紹介しましたが、そこそこ泳げる方でも初心者の方でも、背泳ぎで首が痛くなる共通のポイントは呼吸です。
理由はどうあれ緊張で呼吸がしっかり出来ていない事が、筋肉の緊張による首の痛さを助長しています。
呼吸が出来ていない事は「これでもか」と火に油を注がんばかりに首をとことん痛くする方向へ導いていってくれます。
いつでも呼吸が出来易い環境の背泳ぎだからこそ呼吸には常に気をつけておくのが最大のポイントなのかもしれません。
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