ストロークのエントリー | 初心者のためのクロール
水泳愛好者の間でしばしば話題に上がるのがクロールストロークにおけるエントリー。
今回は初心者にターゲットを絞り、その具体的な練習ポイントをご紹介します。
1.クロールのストロークにおけるエントリー
クロールのストロークとはクロールの一連の腕の動きの事を意味し、エントリーとはかいてきた手が水に入る部分、いわゆる入水の事を意味します。
クロールストロークの一連の動きは①エントリー ②キャッチ ③プル ④プッシュ ⑤フィニッシュ ⑥リカバリーとなり、エントリーは一番初めの部分という訳です。
エントリーの深さは、一般的に斜め下前方、具体的に水面下10cm~20cm、深い場合は30cmとも言われたりしています。
クロールのエントリーは、よくその深さが話題になりますが、初心者の場合は深さはあまり気にせず、とりあえず真っ直ぐ前と覚えておけば問題ありません。
そしてここでは水泳初心者を対象としたクロールストロークにおけるエントリーをピックアップし、今回は初心者が陥り易い失敗からその具体的な対処法をご紹介したいと思います。
1.エントリーで失敗し易いポイント① 指先の向き
初心者がクロールストロークのエントリーで失敗し易い部分に、指先の向きがあります。
水泳初心者の場合、まだその動きに慣れていないので、ストローク自体が小さく、リカバリーも低くなる(水面すれすれ)パターンが多いです。
リカバリーが低くなると、腕は縦ではなく横から振るように動く形となり、横から振ってきてそのままエントリーすると、指先の向きは内を向く形になります。
水泳は指先と頭頂部の向きで進行方向が決まります。
指先が内側に向いてしまうと体も必然的に内側に入る傾向となり、それを左右交互に行うと結果的に軸がブレてしまう泳ぎとなります。
根本的な解決方法はストローク自体を縦方向にすることとなりますが、なかなか感覚が掴めない時は、エントリーと同時に肘をしっかり伸ばされる事をお勧めします。
肘を伸ばせば、少なくとも指先が内側を向く事は避けれれますので、上手くいかない場合は、まずそこから試される事をお勧めします。
2.エントリーで失敗し易いポイント② 手の平の向き
水泳初心者のリカバリーが低くなる原因の一つに腕を回す感覚に慣れていないという事が挙げられます。
しかし腕を回す感覚が分からなくても、腕を回すという事は知識としては理解できているので、何とかして腕を回そうとします。
その結果、リカバリーの時、手を外旋(外返し)して水から出そうとする方もおられます。
外旋して手を出し、そのままエントリーすると手の平を内側に向けて=小指側を下にしてエントリーしてしまう状態になり易くなってしまいます。
小指を下にしてエントリーすると次のキャッチで水が掴めなくなってしまいますので、クロールのストロークそのものが出来なくなってしまいます。
対処法としては、親指からエントリーするようにしてみて下さい。
根本的な解決方法は手を水から出す時に外旋しない事となりますが、見えてても見えてなくても視野から外れる部分というのは意識が届きにくいものなので、視野に入るエントリー部分に意識を持っていく方が自然にできるようになるかと思われます。
方法は記載している通りで、ただ親指から水に入れるだけです。
親指から入れようとすると、手を出す時からその意識が働くようになるので、外旋の動作も自然になくなってくるようになります。
2.クロールの上達のために
記載しましたこれらは方法論の一つですので、①の場合、ストロークを縦にするという方がやり易い方はそちらを、②の場合、外旋しないように意識する方がやり易い方はそちらで行って頂いて問題ありません。
いずれにせよクロール上達に向けての一つの手段であれば、本人がやり易い方法が一番いいのです。
今回は初心者をターゲットにした方法を記載してみました。
いくらやってもなかなか上手くいかないという方は、クロール上達へのステップとしてぜひお試し頂ければと思います。