平泳ぎとクロールのいいとこ取りの簡単練習方法
近代4泳法はバタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、クロールの4種類があります。
今回はこの中の平泳ぎとクロールをピックアップし、この異なる2種目を用いた簡単で楽しく出来る練習方法をご紹介します。
1.平泳ぎとクロールの泳法の違いを観察しよう
平泳きを泳ぐ時は基本的に両肩が常に水平の状態の泳ぎで、クロールは両肩が常に左右に傾きながら泳ぐ泳ぎ方です。
それだけでも随分違う種類の泳ぎ方ですが、手は左右対称と非対称、足は対称非対称に加え、平泳ぎは足の裏、クロールは足の甲がそれぞれメインに使われます。
動かし方も水平方向か垂直方向か、呼吸に至っては前と横という事になり、細かいところを言えば、もうとことんまで違う泳法と言えます。
しかし水泳という括りでは同じ括りに分類されます。
これほどまでにとことん違う泳ぎ方なのに、水泳としては同じ仲間。
という事はお互いに何かしら共有できる部分もあるはずではないでしょうか?
2.平泳ぎとクロールを使った簡単で楽しい練習方法
そう思って考えたのですが、やはりいくら考えても共通しているところは①水泳の種目であるという事 ②水の中で行うスポーツであるという事 ぐらいしか思い浮かびません。
でもとりあえず水の中という点は一緒。
この水の中という共通点を活かし、平泳ぎとクロールのお互いのメリットを活かしあった簡単で楽しい練習方法をご紹介したいと思います。
1.平泳ぎとクロールのメリットを使った練習① ヘッドアップクロールの練習
ヘッドアップクロールはクロールはもちろんですが、水泳が全般に上達してくると取り入れられる練習方法です。
練習の目的は色々ありますが、普通に水泳の練習をするという場面では、クロールの手の入水位置や入水の角度、リカバリーの確認を目で行うために用いられるのが主な目的です。
そのヘッドアップクロールは、確かに水泳が全般的にかなり上達した人でないとできない練習方法ですが、いくら上達したからとは言え、ハッキリ言ってしんどいものはしんどいです。
そこでこのヘッドアップクロールの練習に平泳ぎのキックを使うと割と簡単に練習ができます。
一概には言えませんが、一般的にはクロールのキックより平泳ぎのキックの方がキック力が強いです。
加えて下半身が平泳ぎという事で水平姿勢を保てるので、姿勢の安定が容易になってきます。
水泳教室に参加して「次はヘッドアップクロールです」と指導員が言った時、指導員の目を盗んでこの平泳ぎのキックを取り入れ、ちゃっかり簡単に済ませてしまいましょう。
2.平泳ぎとクロールのメリットを使った練習② 平泳ぎの手の練習
平泳ぎが苦手な人は、だいたいキックが苦手です。
そして平泳ぎのキックが苦手な人は、だいたいクロールのキックが得意な人が多いです。
理由としては、平泳ぎのキックが苦手な人は本来内股の人が多く、平泳ぎのキックで大切なつま先を外に向ける動作がしにくいから。
逆にクロールのキックで大切なのはつま先を中に向ける事。
元来内股の人は放っておいてもつま先は中に向いているので、クロールのキックは面白いように進みます。
平泳ぎのキックが苦手な人は必然的に平泳ぎを泳ぐ回数が減り、結果的に平泳ぎの手の練習をする回数も減ります。
しかし平泳ぎのキックが苦手な人は手のかきを上達させて、何とか平泳ぎのコンビネーションを完成させたいもの。
そんな時に、得意なクロールのキックに平泳ぎの手をつける事で簡単に平泳ぎの手の練習ができるという訳です。
平泳ぎの手のかき方は普段指導員に教わっているかき方をベースに、それよりも少しだけ大げさにかいて、自分がどこまでの大きさをかけるか試してみるのも面白いと思います。
足は得意なクロールキックなので特に意識する必要もなく、得意なだけに気分的にも落ち着いて練習できる事になります。
3.いいとこ取り
まったく異なる泳法だけに「クロール派」と「平泳ぎ派」は極端に別れがちになります。
しかし各々やり易いところだけを取って組み合わせれば、そんなに嫌な種目でもなくなってくると思います。
せっかく水泳という一つの括りに同居する種目同志なのですから、お互いのいいところだけを見て、練習方法に組み込んでみるのもいいかと思いますよ。
[hira]