子供の平泳ぎキックの指導ポイント | 平泳ぎのキックを練習しよう
子供に平泳ぎのキックはスイミングの指導員でなくても、一般家庭でプールに出かけた時、親御さんが子供に教える機会もあると思います。
日常生活にあまりない平泳ぎのキックの形だからこそ、間違えて教え方では後々大変な事になりかねないのです。
1.子供という人種
「子供」と書いて「無限の可能性」と読んでもおかしくないと思います。
それほどまでに子供という人種は何をするにしても素晴らしいです。
これからいくらでもやりたい事ができ、行きたい方に行けます。
加えて子供を色に例えるなら「純白」。
何色にでも染まります。
だからこそ導く段階で、決して「決めつけては」いけないのです。
2.子供に平泳ぎのキックを教える場合
子供でも平泳ぎのキックの練習をするという事は、クロールと背泳ぎは少なくとも25Mは完泳出来る泳力は必要になります。
クロールと背泳ぎが各25M完泳出来ていない場合なら時期尚早ですので指導はされない方が無難です。
それだけ平泳ぎのキックを習得するという事は、水泳そのものもある程度は上達していて、尚且つ“水泳感”が養わている事が必要になってきます。
子供に平泳ぎのキックを指導する際は、その子供の水泳感を大切にしてあげる事が重要になります。
1.子供の平泳ぎキックの指導ポイント ① 見せる
見せるだけで平泳ぎのキックが出来てしまう子供は割と多いです。
あと、子供とは言え、勘がいい子はいいので、初めてやらせた時に出来なくても、一度見せてから再度させると出来る子もたまにいます。
その子供の水泳感の使いどころでもありますので、まず見せてやらせてみるところから始めるのも良いと思います。
2.子供の平泳ぎキックの指導ポイント ② 補助し過ぎない
これはスイミングクラブの指導風景でよく見受けられる事ですが、子供に平泳ぎのキックを指導する場合、対象者が自分より小さいため補助がし易く、指導員もついつい手を出したくなります。
加えて指導員自身も「補助=指導」と考えがちになり、傍から見ている側も「補助してくれている=指導をしてくれている」と見がちです。
スイミングクラブの指導員は対象者に水泳技術を習得させ、上達に導くのが主な仕事です。
私自身水泳指導員なので気持ちは重々分かりますが、指導の形は色々あります。
補助が必要ない子供に補助をすると、それは対象者にとって邪魔以外何物でもありません。
子供に限らない話にはなりますが「補助をしすぎない」という事はとても大切なポイ
ントなのです。
3.子供の平泳ぎキックの指導ポイント ③ 体に合わせる
現在の競泳での平泳ぎのキックはウィップキックが主流となっているので、指導する側もウィップキックを指導しようとします。
問題はその泳ぎ方がその子供の体に合っているかどうかという事。
ウィップキックは、足首や股関節、膝関節などが硬いと少々きついです。
子供とは言え、関節の硬い子は硬いです。
そして子供とは言え、きついものはきついですし、合わないものは合いません。
あまり競泳的な形にこだわらず、平泳ぎのキックの足の部分だけに関して言うと「足首を返す」という基本だけをしっかりと重視し、あとは大まかでも構わないので、その子供の体に合った平泳ぎのキックを指導してあげる事が大切です。
3.教えるべきは競技規則の範囲内のキック
子供は、少々大人びた子供でも所詮子供です。
ましてや自分の知らない事を教えてもらえる時には、反論などせず素直に聞き入れてしまいます。
だからこそ特に子供には「平泳ぎのキックはこうでなくてはならない」と決めつけてはいけません。
先も少し触れましたが、平泳ぎのキックはウィップキックが現在の主流ですが、それはあくまで形の話。
「平泳ぎはウィップキックでなくてはならない」と、㈶日本水泳連盟の競泳競技規則にはどこにも書かれていないのです。
指導する側が教える事は「ルールの範囲内のキック」で十分なのです。
そして「ウィップキックは現在の主流」と申し上げました。
現在の主流とは流行みたいなものと同じ事です。
流行りは、新しい流行りが出てきたらすぐにすたれていきます。
流行りの形にとらわれる事無く、競技規則に則ったその子供の体に合う指導をして、その子供の個性を引き出してあげる事が最も大切なのです。
[hira]