背泳ぎのターンが苦手で、うまく壁を蹴れない…そんな悩みを抱えていませんか?
背泳ぎのターンは、他の泳法に比べて「進行方向が見えない」という特有の難しさがあります。しかし、ターンの種類ときちんとした手順を知れば、誰でも確実に上達できます。
この記事では、背泳ぎのターンの種類から、タッチターン・クイックターンそれぞれのやり方とコツ、さらに練習ドリルまで詳しく解説します。
背泳ぎのターンの種類
背泳ぎに関連するターンには、大きく分けて以下の種類があります。それぞれ使われる場面や特徴が異なります。
① タッチターン
壁に手でタッチをして水平に回転を加え、基本的には顔を水の上に出したまま向きを変えるターンです。背泳ぎから背泳ぎ、背泳ぎから平泳ぎのどちらにも使える汎用性の高いターンで、初心者でも習得しやすいのが特徴です。
② クイックターン(バックフリップターン)
手が壁に触れる前にうつ伏せになり、前回りのように回転して向きを変えるターンです。背泳ぎから背泳ぎのターンで使われ、タッチターンより素早く方向転換できるため、タイムを縮めたい方に向いています。
③ ネバーターン(ネーバーターン)
壁に手でタッチをして水平に回転を加えながら向きを変える点はタッチターンと同じですが、ネバーターンは足を水面より上に上げるような動きで行います。1976年モントリオールオリンピックで100Mと200M背泳ぎの世界新記録で金メダルを獲得したジョン・ネーバー選手が使ったターンです。背泳ぎから平泳ぎのターンとして使われます。
④ バケットターン(クロスオーバーターン)
オーバーロールターン・クロスオーバーターンとも呼ばれます。背泳ぎで泳いできて壁に手でタッチしてから、クイックターンのような前回りの感じで回転して向きを変える方法です。アメリカのマイケル・フェルプス選手が使って世界中に普及しました。タッチの際に体を90度未満ぎりぎりまで傾けるのがポイントです。背泳ぎから平泳ぎのターンに使われます。
⑤ サマソールターン(サマーソルトターン)
壁に手でタッチをしたらそのまま逆上がりのような感じで回転して向きを変えるターンです。背泳ぎから平泳ぎに用いられます。
タッチターンのやり方
初心者には、まずタッチターンの習得をおすすめします。手順をひとつずつ確認していきましょう。
タッチターンの手順
- 壁に近づく:フラッグ(壁から5m地点のロープ)を目安に、残りのストローク数を確認します。一般的に、フラッグからかき始めて3〜5ストロークで壁に届くよう練習しましょう。
- 片手で壁にタッチ:肩の高さか少し上で、自然に腕を伸ばして壁に触れます。このとき、水平に近い姿勢を保つことが大切です。
- 膝を引き込みながら回転:タッチした手を支点にして、膝を胸に引き込みながら体を180度回転させます。
- 足を壁に置いて蹴り出す:両足を壁に置いたらしっかり蹴り出し、仰向けの姿勢でストリームラインを作ります。
- 水中でバサロキック:蹴り出した後は水中でバサロキック(ドルフィンキック)を数回行い、スピードを維持してから泳ぎ始めます。
タッチターンで壁に頭をぶつけてしまう方は、背泳ぎで壁に頭をぶつけない方法も参考にしてください。
クイックターンのコツ
クイックターン(バックフリップターン)は練習が必要ですが、習得するとタイムが大幅に縮まります。以下のコツを意識して練習してください。
クイックターンの基本手順
- フラッグを確認してカウント:フラッグから壁までのストローク数を事前に数えて体に覚え込ませます。これが背泳ぎクイックターン成功の最重要ポイントです。
- 最後のストロークでうつ伏せになる:壁の手前1〜2ストロークで体を横→うつ伏せに回転させます。このとき頭から突っ込まないよう注意します。
- 前回りで素早く回転:前転するように素早く回転します。膝をしっかり胸に引き込むと回転がスムーズになります。
- 足を壁に置いて蹴る:回転が完了したら足の裏を壁にしっかり置き、力強く蹴り出します。
- 仰向けの姿勢に戻る:蹴り出しながら体を仰向けに戻し、ストリームラインで水中を進みます。
クイックターンでよくある失敗と対処法
- 「壁の位置が分からない」:フラッグからのストローク数を固定することが解決策です。25mプールなら何ストロークで壁に届くか、必ず練習で確認しましょう。
- 「回転が遅い」:膝を引き込む意識が足りない場合がほとんどです。回転時に膝をできるだけ胸に近づけることで回転速度が上がります。
- 「足が壁に届かない」:壁から離れすぎた位置で回転を始めている可能性があります。壁にやや近い位置から回転を始める練習を繰り返しましょう。
背泳ぎのキックを安定させることでターンの精度も上がります。背泳ぎのキックで前に進まない方へもあわせてご覧ください。
ターン練習ドリル3選
ターンをスムーズに習得するための練習ドリルを3つ紹介します。
ドリル1:フラッグカウント練習
まずはターン動作なしで、フラッグから壁までのストローク数を数える練習だけを繰り返します。「フラッグを通過→3ストローク→壁タッチ」という感覚を体に染み込ませることが目的です。これができて初めてクイックターンが成立します。
ドリル2:陸上での回転練習
プールサイドで前転の練習をします。膝を胸に引き込んで素早く回転する感覚をまず陸上で掴みましょう。水中での回転に怖さを感じる初心者に特に効果的です。
ドリル3:壁蹴り出しスタート繰り返し
ターンの仕上げとして、壁を蹴り出してからのストリームラインとバサロキックを集中して練習します。蹴り出した後の姿勢が崩れるとせっかくのターンが無駄になるため、蹴り出し→水中姿勢の精度を高めましょう。
ターンの前に必ず意識すること
どのターンを使うにしても、「とにかく行って帰る」という感覚が基本です。しかし背泳ぎのターンが他の泳法より難しい最大の理由は、進行方向が目で確認しにくいという点にあります。
ターンの上達への近道は、水の中で自分の体を自由自在に扱えるようになるまでしっかり泳ぎ込むことです。1時間で1,000mは泳げるよう、日々の練習を積み重ねましょう。そのくらいの泳力がつく頃には、自然と壁との距離感も掴めるようになってきます。
背泳ぎ全般のコツについては、背泳ぎの息継ぎのコツや背泳ぎのターン初心者向け練習法も合わせてご覧ください。
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