背泳の潜水で新しい世界を体験しよう
背泳ぎの潜水は、普通の水泳とはまた違った感覚でとても素敵な世界です。
ぜひ多くの方に体験して頂きたいと思います。
1.ソウルオリンピック
背泳ぎにおける潜水泳法は1970年代後半に400M個人メドレーなどで世界記録を作ったアメリカのジェシー・バサロさんという方が考案された方法らしいです。
しかし私たち日本人の一般水泳愛好者にとってはやっぱり、現在スポーツ庁初代長官を務められておられている鈴木大地さんが1988年のソウルオリンピックの100M背泳ぎで金メダル獲得時に行ったバサロ泳法でその泳法を知った人がほとんどかと思われます。
それほどまでに印象に残り、衝撃的な映像でもありました。
それ以降、バサロ泳法は一般水泳愛好者の方、中でも背泳ぎがかなり上達されたスイマーの憧れになり、多くの人がそれをマスターすべく一生懸命練習されるようになりました。
もちろん私も練習しました。
そして練習を通して分かった事がありますので、それをお伝えしたいと思います。
2.バサロ泳法
結論から申し上げると、私は無理でした。
100回くらい練習しましたが、これをマスターするにはちょっとくらいの努力では無理と感じ、その時点で諦めました。
私はどうしても息が続きませんでした。
そこで文明の利器に頼る事にしました。
ノーズクリップです。
そしてこれのお陰ですんなり出来てしまい、そして新しい世界に出会えました。
どうしてもノーズクリップが嫌だという方はぜひ努力を続けて頂ければと思います。
努力は、途中で止めさえしなければ、いつかきっと良い結果になって現れるはずなので。
努力は惜しまないけど、鼻に水が入るのは嫌と言う方は、この際スパッと諦めて、1日も早いノーズクリップのご使用をお勧めします。
3.背泳ぎで潜水する世界
この世界は、私の個人的な意見としては、いつもの普通の水泳の世界とは違って、ちょっとだけ魚の世界に来たような感じが味わえる世界で、私はとても大好きな世界です。
上下が逆になるだけで感覚が随分変わるので、水泳そのものがかなり上達された方でも、また新しい感覚が得られるので、泳ぎに幅が出てくるようになると思います。
背泳ぎの潜水は、背泳ぎを泳ぐためだけのものではないというのが個人的にお勧めしたいポイント。
平衡感覚が鍛えられるので、クイックターンの時に役立ちますし、逆さまの景色が珍しいのでよく見るようになり、その見るという動作がクロールや背泳ぎを真っ直ぐ泳ぐ事につながるようになります。
背泳ぎの潜水はあらゆる種目に使える感覚を勉強できる項目ですので、機会があればぜひチャレンジして頂ければと思います。
4.向きが違うだけで
水泳は五感を使わないとなかなか上達しないスポーツです。
他の競技にはない水泳の感覚は、水の感触をを肌で感じるという感覚です。
水面と水深1Mでの水中では少なくとも水圧が違いますので、それだけでも世界が違ってきますし、うつ伏せと仰向けという、向きの違いでもやはり感覚が違ってきます。
ぜひ体感してみて下さい。
練習の際は必ず誰かに見ててもらいながら行う事、長時間行わない事、周囲の状況を把握しながら行う事などに気をつけて行って下さい。
ただし、プールによっては潜水行為自体禁止しているところもありますので、行う際は事前にルールをご確認の上、実施されますようお願い申し上げます。
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